気紛れ

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「はぁ、はぁ、はぁ。」 最近全力で走ってなかったせいか、直ぐに息がきれた。 図書室には鍵がかけられていたが、そこは巧のピッキングだ。 犯罪だがな。 「本当に風紀とは物騒。」 巧は俺を睨み付けて笑って言った。 「元風紀委員がよく言うよ。」 「先輩の勧誘がしつこかったんだよ。」 「まぁ、風紀は他の委員と掛け持ちOKだしね。」 息を整えた後、 俺達は寮に帰った。 また、風紀委員に見つかったら 生きて帰れないだろう。 「あれ、帰って良かったのかな?」 巧が呟いたが、無視をしたら黙った。 「寮の部屋割りはいつもと 変わらず、か。」 「いいじゃん!ゆーちゃんは 隣の部屋が僕は駄目なの?」 「別に。」 なんていう、会話をしていたら。 俺と巧の電話が一斉に かかってきた。 プルルルrrr ピリリリrrr 冷や汗が一斉に出る。 「サボったからかな?」 「だろうな。」 夜中の2時まで鳴りやむことは なかった。
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