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「あの」
後ろから話しかけられるとは思っていなかったので、びっくりしながら振り向くと。
まるっこい瞳。
白くて細い腕。
人懐っこい笑顔。
俺がこの前助けた
ーーーーーー椎名琥珀だった。
「久しぶり?なのか?」
「久しぶり?です。」
「もう、大丈夫か?」
「はい。本当にありがとうございました!」
ペコペコと効果音を出しながら
琥珀は頭を下げる。
癒し効果が半端ない。
「どうしたの?」
モジモジと戸惑いながら琥珀は
言う。まぁ、実に可愛らしいので許すが。
「憂季先輩は…親衛隊に所属している人とか仲の良い人を…どう思いますか?」
どうも戸惑う質問だ。
何故なら、親衛隊とは交流が深い生徒とは俺のことなのだから。
「どうって、一途なんだなぁ位にしか考えたことないなぁ。」
すると、ほっとした顔で琥珀は
言う。
「僕、会長様の親衛隊に入っているんで、憂季先輩が親衛隊嫌いだったらどうしようかと」
「嗚呼、そーゆーことか」
正直、あまり生徒会には興味がない。が、親衛隊とは友好関係だ。しかし、会長のドコが格好いいのか分からない。
あんな俺様野郎。
「ゆーちゃん遅いよ。」
巧だった。
仁王立ちは妙に様になっている。
「あ、ごめん。」
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