気紛れ

33/38

526人が本棚に入れています
本棚に追加
/112ページ
「行くよ、ゆーちゃん。」 巧は琥珀を無視して俺を引っ張っていく。 あー、首痛い。 琥珀が手を振ってくれていた。 少し手を横に動かす。 案の上、琥珀は気づいてくれた。 「ごめんってば、巧。」 「ゆーちゃんは自由過ぎだよ。」 完全に怒ってらっしゃる。 仁王立ち疲れないのか? 仁王立ちの巧を見て頬を赤く染めるヤツがやたら多い。 そんな視線がうざったくて、巧を急かした。 「巧、教室行こう。生徒会はもう、行った。」 「分かった。」 ご機嫌は直らないらしい。 教室に行けば、みなさん俺を見て固まる。てか、止まる。 「何なんだ?」 巧を見ると氷の微笑みで、返された。 何かしたか?
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

526人が本棚に入れています
本棚に追加