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夜の中庭はしん…としていた。
人工的に植えられた木々が風に揺れる。いつもは明るいこの場所も今は暗闇で不気味だった。
俺は保健室でのアドバイスを聞いてこの方法を実行することにした。
ある人物を使いーーーー
ガサガサッ
草が揺れた。
「有篠さん!」
現れたのはーーーー
白い肌、可愛らしい仕草。
茶色で、ふわふわの髪。
俺が使うのは 椎名琥珀 だ。
「ん、来てくれてありがと」
「いえ、有篠さんには助けて貰いましたから!!」
椎名琥珀は優しい。
まぁ、易しいのだが…
自分が酷い目にあっても加害者を罵ったりしない。
だから、その易しさと優しさに今回は、漬け込ませてもらう。
「ところで、有s「「憂季だよ」
「え?」
「憂季でいいよ。」
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