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「じっ、じゃあ憂季さん。」
さん付けーーーーか
まぁ、琥珀が俺を意識することが大切なのだ。妥協が重要だ。
「ところで、憂季さんは何故?」
「琥珀は会長のことが好きか?」
「へ?はわわっ」
とたんに顔を真っ赤にして、あたふたする。
あからさまにも程がある。
「もっもちろん会長様は…」
もじもじとする琥珀。
……本当のようだ。
少しの風が気持ちよくそよぐ。
「会長が親衛隊を解散させるのは知ってるよな?」
顔を引き締めて俺は言う。
そもそも、親衛隊とは学園の生徒会を守る盾のようなものだ。
親衛隊が生徒会を常に見ているから、生徒会は今まで危ない目にあっていない。
琥珀は哀しそうに呟く。
「会長様が僕達をいらないと
お考えなのです。僕達は従いましょう。」
会長が望めば自分さえもいとわない。ーーーーか
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