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朝ーーーー
昨日、夜中に起きていたから眠くて肩も重い。
「だる。」
制服にのろのろと着替えて、散らかった部屋を出る。
昨日の事が頭を過る。
真っ赤な顔の琥珀と、
柄にもなく優しい自分自身。
「忘れろ。」
と、呪詛のように呟いた。
プルルルル
突然のコールにびくっとしてスマホを耳に押し当てる。
『グッモーニーング憂季!!』
五月蝿い 。
鼓膜がもう少しで死滅しそうだ。
コイツとは長い、いや、浅い付き合いだ。簡単に言えば、何でも屋と客である。
勿論俺は客だが。
『生徒会のメンバーの情報。』
『はいはい。分かった。』
『じゃ、よろしく。』
ツーツーツー
「はぁ。」
味気のない電話を終わらせて溜め息だけが残る。
「三笠さんは何考えてんのかなぁ?」
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