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気の抜けた声に全員が振り向く。
「憂季は危ないことするよねー」
声の主、少し煌めく茶髪の青年は、にこにこと笑顔でリーダーに近づいた。
さっきまでの威勢の良さはもうない。リーダーは焦っていた。
「なにつったってんの!やれよ。葵・憐十・城戸・山田。」
山田だけ違和感が半端ない。
それよりーーーーーーーーーーー
「おまえが来るなんて聞いてないよ?夜人。」
夜人はにこにこと笑いながらリーダーを通り越す。
「だって。」
そして、適当な場所に居た、石川君を蹴った。
「いっぁ」
転んでいた石川君を蹴り続ける。
笑いながら。
「だって、ムカつくから。」
そこか。
「はい、みぎー。」
ガンッ
「次はひだりーー。」
ガンッ
「次は正面なんちって☆」
ガンッ
「うしろー。」
ドサッ
夜人は10人を転がしてから言う。
リーダーは竦み上がって声も出ないようだ。
「憂季はお客様なんだからさぁ、危機意識を持ってネ?」
「えー、めんど。」
いつもの癖で言ってしまってから後悔した。
「俺が心配すんだよ。馬鹿。」
お前は俺の母さんかと言いたい。
「で、リーダーさんは拷mゴホゴホ事情聴取だね。」
拷問ていいかけたよね?
トンッと手刀でリーダーを気絶させてずるずると引き摺る夜人。
まぁ、イケメソは何をしてもかっこいいからな。世の中、不平等にできてるもんだ。
「ともあれ、さんきゅな。」
「おう、俺の大好物の激辛ポテチ奢れよ?」
「よくあんなの食べるよな。」
考えらんないな。あんな、刺激物食べたら口が壊れる。
だって、ピリピリするし。
すると、夜人が突然言い出した。
「分かったよ、生徒会のこと。」
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