なにもない。

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side有篠 憂季 自分の部屋に帰ると、そういえば 何一つ解決していない。 気がする… いや、気のせいじゃない。 いやいや、それより 「どーゆーことだよ てか、誰?」 目の前のチャラい奴。 たぶん、先輩、は壁に寄りかかっていた。 「えー、知らない?」 銀髪がふわふわと揺れる。 紫の瞳に引き寄せられた。 似てる。 「知らないです。」 「そーかそーか、正直な子は好きだよ?憂季くん」 名前を知られている、っていうのはとても不気味だ。ストーカーの疑いあり。 しかも、不法侵入。 いかにも、怪しい。 てか、怪しすぎる。 「遅れちゃったけどー オレの名前はー ‘’赤椿 空‘’ よろしくねー憂季くん? 」 紫を宿した瞳はきらきらと輝いた
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