エピローグ

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ある少年は歌っていた。 それは誰の為に向けた唄だったのか。 ある少女は泣いていた。 明日の見えない日々に心を打たれて。 ある男は励んでいた。 喜ぶあなたの笑顔が見たいから。 ある女は疑っていた。 自信のない自分と彼の気持ちを。 ある少女は嘆いていた。 壊れていく家庭の醜さに。 ある猫は探していた。 寒い冬を過ごすための住処を。 そして私は待っていた。 いつもの待ち合わせ場所で大事な人を。
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