お狂いなされて19年

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彼らは誠実になり、妹との仲は良くなったと思っていたが、もう無理らしい。あの紳士がため、あの紳士がため、妹は彼らをまだ謝絶する。俺は、あの紳士のやって来た所を調べたがクソみたいな所だった。妹にはこんなクソみたいな所に深くは関わるなと言いたかったが、紳士に釘付けなので何も言えなかった。そのあと一時間して、妹を病院送りにしてしまった。紳士野郎はぶん殴り、国に返した。この紳士は俺の妹には直接は言わなかったが、しょせん紳士を模倣したに過ぎなかったのだ。国柄はなんら変わらずコイツの国は本当に俺の妹のことを騙してやがったんだと。訳のわからないこの怒りを紳士にぶつけた。そこにこの紳士をかばう妹。そして、俺は妹をぶん殴り、植物状態にしたのだ。俺はこの紳士のため、妹を犠牲にした。私は紳士を先に殴れば良かったのだ、そうすれば良かったのだ。憎たらしいこの男を後に回しボコボコに殴ったことは後悔している。その二時間後、家を出て、私は果てしない地面をなめ回すように歩いた。
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