序章

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美奈子はその日嘆いていた。 「男なんていらねぇ…なんで付き合った男はみんなニート下しちゃうんだ!!」 男運ゼロ 仕事のキャリアばかりが上がっていく。 婚期はとうに過ぎ、焦りはないが過程をもち自分の子を抱くことを諦めきれない。 「あ~みんな最後は金目当てになっちゃうんだよな~」 全て相手が悪いとは言い切れない。 これまで食事や交通費を相手が出す前に払い、女子としての可愛いげが一切なかったのだから。 「いや~やっぱさ、収入の多い方が払うのが基本じゃん?……プライド潰しちゃってたかな?アハハ~…いや~悪いことしたな…うん」 グビッと一気にビールを仰ぐ。 空になった缶をテーブルにおいて だらしなく足を延ばした。 「もう34歳か~…人生は早いよね…専門学校一年留年して助産師になってがむしゃらに働いてたらもうこんな歳になっちゃったよ…」
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