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「うぉー!目焼かれた!!チカチカする」
強く目を擦ったあと少しずつ目を開き辺りを見渡す。
「…えーと…うん…説明求む!」
確か自分の部屋で飲んでたんだけどな…いつの間に山に来てたんだ?…酒乱にしては酷すぎる…
ハーフパンツによれたTシャツ姿で山林の中に立つ姿は異様である。
「えーと…神様にチロを助けてってお願いしたのは覚えてるんだけど…移動した覚えはないな」
何故自分はここにいるのか、ここが何処なのかさっぱり分からなかった。
「うわぁ。財布と携帯置いてきちゃったよ。救助呼べないじゃん」
チロの救助の前に自分が救助対象になってしまった。
「早くしないと…チロ死んじゃうって言ってたのに…」
可愛い子どもの声はか弱く今にも消えてしまいそうなほど小さかった。
「衰弱しているかもしれない…早くしないと…取り合えずここが何処だか知りたいんだよね」
その時美奈子の呟きとともに目の前に半透明な液晶画面が現れた。
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