召喚と召還

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「来ないならば此方から行こうか」 男は次の一手に踏み込もうとしたその時だった 「Fire is the incarnation of blood.」 静かな声が響いた 「むう!?」 巨大な豪火球が男に向かって飛んできた 「ふむ…俺の生徒は何処にいる?」 そこにはチョークを持った長身の男がいた 「錦乃宮…!」 「当たらずとも遠からずだ…」 錦乃宮と呼ばれた男は中空をチョークでなぞった ‐Thunder Bud Flower‐ そして魔方陣のようなものが男を囲んだ 「雷々花弁」 そして魔方陣から溢れんばかりの雷光が迸った 「むぅっ!?」 そして、チョークは音もなく崩れ去った 「ちっこんな雑魚に使い捨て霊装1つ使っちまったか」 錦乃宮は粉になったチョークを払った 「むうっ!」 「しぶといな」 男の体はボロボロだった 「ここは引かせてもらう…!」 男はそのまま何処かへ飛び去っていった 「お前…何者だ?」 「俺か?」 錦乃宮は女に向き直った 「俺は錦乃宮揶流だついであとここに居たはずの綾部右二の先生だ…って綾部何処?」 女は死体を指した 「あの野郎…」 揶流の目には怒りが浮かんでいた 「まぁわかった…」 懷からチョークを取り出した 「君はそこにいる…」 錦乃宮は線を引いた 「君はそこにいた」 円で結んだ 「確かな物は何もない」 女はその術式に聞き覚えがあった 「転生魔術…!やめろ!」 錦乃宮はそのまま線を結んだ 「だが君はそこにいる」 線と線が繋がった そして右二の死体から白い何かが飛び出した 1つは何処かに飛んでいった そして、1つは女の体に入っていった ―――――以上証明完了― QED―
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