召喚と召還

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空は闇に塗り潰され、道は黒く染まっていたが、辛うじて道には明かりがあった だが右腕を切り刻まれ、2日間戦いっぱなしで、極限状態であった女にはそれが月の光りか街灯かわからなかった 「擦去自以血肉的的西」 女は得意の中国魔術正式には八卦宗術とよばれる術で右腕を治そうとしているが、傷口は閉じる気配を見せず、回復の兆しを見せずむしろ開いているような気さえした 「くっ!」 女の体はついに限界を迎え、倒れてしまった 「終われない…」 女は暫く這って動いたが、力尽きてそこらの塀にもたれ掛かった 「意識が…」 女の目蓋がゆっくり落ちていくが、女はそれに抗ったが、目蓋がとうとう閉じられ、意識が遠退いていった 「なぁお前大丈夫か?」 女は男の声が聞こえ、限界を迎えた体に力を込めて、顔をあげた そこには目の辺りに、包帯を巻いた青年がいた 「お前は?」 誰だと言おうとしたが、女の喉から声は発せられ無かった 「右腕が痛むんだな?」 青年は包帯を外した 「ナイフ借りるぜ」 青年は女の足に仕込んでいたナイフを1つ手に取り女の右腕に突き立てた 「お前!」 女は青年を睨み付けた 「曲がれ」 だが女の視線を無視して、青年と呟いた 「ほら、治ったよ」 女の右腕には傷が残ってなかった 「え?」 「治ったらしいから俺もう行くわ」 青年は去っていった 女は何かを言おうとしたが、青年は気にせず去っていった
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