2人が本棚に入れています
本棚に追加
「おうてめぇ」
右二が包帯を巻き直していると、男が声をかけてきた
右二の視界はもうとっくに包帯によって見えなくなって居たが、相手が何を言いたいかはわかった
「包帯巻く前に来いってんだ…」
右二はせっかく巻き直した包帯に手を掛け、ほどいて見せた
「殺しに来るならさきに見せてくれよな」
右二は肩を下ろした
「やる気か…兄ちゃん」
男は薄ら笑いを浮かべながら鞘から柄を抜いた
(刀身がない?)
右二の目には見えないものはないのだが刀に必要な刀身が見えなかった
「A sword is the law that it breaks up and dies with selfッ!」
男は呪文を唱えながら、右二に斬りかかった
√Aこのまま切られる
√B回避する
√Bを選択
「あぶねえ!」
横に振るわれた男の柄は電柱を綺麗に一刀両断して見せた
(今までとは格が違う!?)
右二は過去に数回自分の目を狙う魔術師を退けてきた
がしかしこの魔術師は格が違った
「おい、兄ちゃん今のかわしてみせるってどういうこっちゃ」
「あ?」
右二は怪訝といった表情を浮かべた
「ほんまお前何者や?」
男は楽しそうに右二を見ていた
(コイツ俺の目のことを知らない?)
そして右二は男を視た
√………
「俺は綾部右二だよ」
「礼辺っちゅうことは魔払いの血筋ってか?」
「いいやその礼辺じゃないよ。それに俺には魔法適正は無いよ」
「あん?」
「でも魔術適正ならある」
右二は人指し指で中空をなぞった
‐Ashes Ground‐
「あん?」
その瞬間幾つもの火球が男めがけて飛散した
「てめぇ!」
油断してした男はその火球をもろに受けた
「流石先生直伝の魔術…すげぇ威力だ…っと!」
右二は携帯を出して、ある人に連絡を取った
最初のコメントを投稿しよう!