プロローグ

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はく息が白く見える。 イルミネーションが凍てついた空気の中で 一段とキラキラと輝いて見せた。 積もらない程度の雪がまた気持ちを滅入らせる。 12月24日。 ホワイトクリスマスだった。 周りは何か少し浮わついていて ケーキの箱を持った何人もの人とすれ違う。 由梨はその様を虚しそうに見つめた。 愛する仁からの連絡がない。 普段連絡がなくても気にならなくても今日は違う。 今日だけは営業でもメールが欲しかった。
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