0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
はく息が白く見える。
イルミネーションが凍てついた空気の中で
一段とキラキラと輝いて見せた。
積もらない程度の雪がまた気持ちを滅入らせる。
12月24日。
ホワイトクリスマスだった。
周りは何か少し浮わついていて
ケーキの箱を持った何人もの人とすれ違う。
由梨はその様を虚しそうに見つめた。
愛する仁からの連絡がない。
普段連絡がなくても気にならなくても今日は違う。
今日だけは営業でもメールが欲しかった。
最初のコメントを投稿しよう!