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「なるほどね。事実を見せる夢見のせいで、逆に不確定なものが見られなくなった・・・って感じかな?」
「たぶんね。もしかしたら、地球人の血が混ざってるからかもしれないけどね。これまで何回かやらせたけど、ケイタが言った通りでなーんにも映らなかったわ。」
「ダルキアン卿は、どのようにして探されているんです?」
「拙者でござるか?拙者もまた星詠みが得意な方ではござらんのでな、養い子であるユキカゼに任せているのでござるよ。」
「ユキカゼ?」
「そうか、昨日の戦でもケイタは会っておらなんだな。」
「そうでござったか。それなら、そろそろ────」
ダルキアンの話の途中で部屋の扉がノックされ、扉の傍にいたルージュが応対するために扉を開く。
「ルージュ殿、お館様はこちらでございましょうか?」
「あら、ユキちゃん。ちょうどよかったわ。」
「ん?何の話でござるか?」
「いえ、こちらの話よ。ブリオッシュ様かしら?」
「はい。ムラクモやオンミツ隊を連れて帰るようにと、連絡を受けましたので。」
廊下での声が聞こえていたダルキアンは、レオンミシェリに確認をとる。
「レオ様、挨拶も兼ねてユキカゼを入れても構わんでござろうか?」
「よいのではないか?ワシに確認するほどの事でもあるまい。・・・ルージュよ、大筋の話は終わっておる。ユキカゼを入れてやってくれ。」
レオンミシェリの声が聞こえていたルージュが、扉を開けてユキカゼに中へ入るように促していく。
「失礼いたします。」
「ユキカゼ、こちらでござるよ。わざわざ来てもらってすまんな。」
「いえ、拙者も少しノワに用事がありましたので。」
部屋に入ってきた狐のような耳と尻尾を持つ少女ユキカゼが、ダルキアンと言葉を交わす。
「ダルキアン卿、この子が?」
「そうでござる。ユキカゼ、こちらはケイタ殿。シンクや七海殿の師で、色々と訳あってフロニャルドへ来られている。」
「はい。昨日、戦場の中継でお姿は拝見させていただきましたが、こうしてお話させていただくのは初めてでございます。・・・ケイタ殿、拙者ビスコッティ共和国オンミツ隊筆頭ユキカゼ・パネトーネと申します。」
「どうも、ケイタ・フォン・シュトュルデルです。あの、そんなに堅苦しくなくて構わないよ?もっと、気楽な感じでいいしさ。」
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