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森の中、私は力尽きて、木の幹に背を預け足を広げ座っていた。
何日そうしていたか解らない。1週間かもしれないし1ヶ月かもしれない…。
多分、その時の私は人間で言うと「死人」みたいだったんだろう。
ガサッ
草を踏む音がしたので何なのか、確認する為に目だけ動かした。
四歳位少女が一人で歩いて来た。
手作りの兎のヌイグルミを両手で抱え服は青のドレス。
髪は赤髪で髪型は前髪を左右に分けてオデコが見えるそして黄色の可愛い猫のバッチを右サイドの髪に付けている。
少女は臆せず真っ直ぐ迷いもなく私の元へ来て話しかけてきた。
「君は家出アンドロイド?」
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