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「お待たせ、待った?」
店が終わり、丁度支度を終えて出るとワタルが外で待っていてくれた
「いや、換金とか、図書館とか行って調べ物してたら丁度この時間に終わったよ」
「なら、良かった。晩ご飯、食べた?」
「いや、ここの国の特産とかは分かったが…どの店が美味しいとか分からなくてな…」
「なら、丁度良かったよ。俺のオススメの店を紹介するよ」
「おっ!ラッキー!この国のコックがオススメする飲食店か…すっげー美味しいんだろうな?」
俺はニヤッと笑ってその店へと案内した
「ここ…か?」
「そう。ここ」
いかにも普通の家の様な店だったので、ワタルは戸惑っていたが、俺はドアを開けて、2人とウェイターに告げた
「何のお店?」
「ここは魚料理が美味しいお店。隠れた名店だぞ」
「ほー…まぁメニューは任せるわ」
俺は適当にコース料理を頼み、そしてすぐにワインが運ばれた
「…俺…未成年だけど」
「え、ワタルって何歳?」
「今年17」
「あっ、なら大丈夫、この国では15歳で成人するから」
ワタルはそれを聞いても少し酒に抵抗があったのか、チビっと舐めると
「…意外にいけるな。甘い」
「だろ?苦手な人にも飲めるんだ」
そして今更な感じがしたが軽くグラスを合わせ、一口飲む
「ふぅ…今日はありがとな、ログさん」
「ログ、でいいよ。同い年だし。いえいえ、他の国から旅人が来るなんて珍しいからね」
「そっか。ログの家にまで停めてもらえるとは、正直、こっちも助かった」
「いいよ別に、一人暮らしだし」
「それにしても…この国は綺麗だな。自然と良い空気と良い」
「唯一それと食材の良さがこの国の良さだからねぇ…ワタルの国はどんなのなの?」
ワタルはそれを、聞くと酒を一気に煽り
「俺の国か…人は多いし空気は汚ないし、人も汚ない奴も多い…けど、住みやすい国だよ」
そう吐き捨てる様にワタルが言うと、丁度コース料理が並び始め
2人でもくもくと食べ始めた
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