朝の一コマ。

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薄ピンクのカーテンの隙間から溢れる太陽の日差し 壁の時計に目を向ければ午前7時14分 左腕がジンジンするのでそちらに目をむけると 彼女のミヤビが俺の腕を枕に丸まりながら、そして ガーガーいびきをかきながら爆睡していた。 「昨日は泊まったんだった・・・」 それにしても色気の欠片もない寝方だな なんて頭の隅で考えながら、ミヤビの頭を撫でる。 「んー・・・ふへへ」 と声を漏らしながら擦り寄ってきた。 「ナーオー、おはよです」 「おはよー、いびきうるさい」 「えーへーへー、ごめんよ」 ふにゃふにゃ笑いながら擦り寄りながら謝るミヤビ 完全に甘えた体勢に入ったようだ。 ベッドの隅に転がっている猫じゃらしを手に持ち ミヤビの鼻の頭をくすぐってやった 「んがっ、猫じゃらし!!」 バシュッ、と猫じゃらしを掴んだミヤビ もっともっと、と期待の眼差しで俺を見てくる ミヤビから猫じゃらしを取り上げ左右に猫じゃらしをふる ミヤビの目はもう完全に猫じゃらしに釘付けだ。 「んーんーんー・・・んがっ!」 「いってぇ!!!」 あろう事か俺の手に噛み付いてきたミヤビ ちくしょう油断してた・・・ 「んふふー」 俺の手を捕まえガブリガブリと甘噛みしてくる彼女は 猫ではなく、人間です。 俺の彼女です。
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