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「ダニエルがお金を支払いに来たわ。スミス、帳簿を持ってきてくれない?」
コニーが家の中に居るだろうスミスに声をかけながら扉を開け中に入っていく。それを、ダニエルは時計の時間を確認しながら聞いていた。勤務時間までは少し余裕があるな、と思った時だった。
家の中から、コニーの悲鳴が聞こえた。
「スミス!?どうしたの!?」
コニーの狼狽した声が家の中から漏れ聞こえ、ダニエルは思わず玄関の前に行き扉を開けた。不意に微かに血の臭いが鼻をかすめる。
「あの…助けはいりますか?」
恐る恐るコニーに声をかけるが返答はない。コニーの姿は、ダニエルの位置からは確認出来ない。声だけが耳に届いている状態だ。
「スミス!!嫌よ!?あぁ…どうして…どうして…こんなことに…」
悲痛な嘆き声をあげ続けるコニーの声に、ダニエルは胸を締め付けられる思いがした。ダニエルは、意を決して家の中に入り、コニーを探す。中に入れば入るほど、血生臭さが強くなっていく。
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