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「…そういうことだから」
相手の返事を待たずに切るのは彼にとって常識だ。
「シロさん!珈琲お入れしました!」
「ん、さんきゅー」
いつの間にか、彼に惹きつけられて勝手に彼の下に就いた人間が殺すようになった。
「クロさんも!ここに置いときますね!」
彼の側に居る俺も上にあたるらしい。
彼は、直接手を下していた頃よりもずっと穏やかで、ずっとつまらなさそうだった。
「はい。…うんそう、分かった」
何処かでまた一つ、命が消える音がした。
こうなった後、彼は必ず俺以外の人間を建物から閉め出す。
「クロ」
そして必ず、俺を求めるのだ。
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