イエロー・ラブ

痴漢

「おまえ、痴漢だろ。」

突然、男の声が背後から聞こえた。

同時に、電車に乗り込もうとしていた俺は、何者かに手を捕まれ、ホームに無理矢理戻されてしまった。

一瞬のことで、何が起こったか理解できなかった俺は、電車のドアが閉まるのを見ながら、『次の電車でも大学に間に合うかな』などと考えていた。