音姫の憂鬱

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音姫「はぁ…」 私こと朝倉音姫はここのところ溜め息が多い。 その原因はと言うと… 音姫「はーくん…」 そう、はーくんこと風間隼人くんだ。 はーくんは小さい頃から…幼稚園の頃からの二つ下の幼なじみ。 家が目の前同士と言うことと、私の両親とはーくんの両親が仲が良かったからだ。 音姫「はぁ…」 まゆき「また溜め息」 音姫「え…」 ふいに声が聞こえた。 まゆき「生徒会長に元気がない。一大事だ」 音姫「まゆき…からかわないで」 まゆき「ごめん、ごめん。どうしたの?弟くんか隼人と何かあった?」 音姫「うっ…」 まゆきの言葉に詰まってしまう。 まゆき「弟くん?」 音姫「違う…」 まゆき「じゃあ、隼人?」 音姫「………」 私は観念して頷いた。 まゆき「やっぱりそっか…」 音姫「やっぱり?」 まゆき「あ、やや…なんでもない。それで何があったの?」 音姫「うん…最近ね……はーくんに避けられてる気がするの」 まゆき「隼人が?」 音姫「うん…」 音姫の声のトーンは下がっていく。 音姫「一緒に学校に行こう?って誘っても走って行っちゃうし、生徒会にも来ないし…夜ご飯の時も……」 まゆき「ストップ、ストップ」 まゆきはストップをかける。
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