草原の中で…

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草原地帯を抜けた先にある細い砂利道を行くと、その先に何かが見えた。 「何だ?あれは?」 違和感を感じたアルフィスが馬の足を止める。 「自分が見て参ります」 道の真ん中に馬を並べ止め、ついて来た家臣がその何かに近付く。 「これは、セミでございましょうか?」 色も赤黒いし、これがセミだとしたら何十匹の塊だと言うのだろうか? 大きさが15センチもある。 それが道の上の石と同じく置かれているのだ。 奇妙、この上ない。 家臣達がセミと言ったソレは、血溜まりの中でドクドクと動いてる。 アルフィスの背中越しから目にしたアマキにも気味悪く映り、すぐにセミから視線を外した。
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