草原の中で…

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アルフィスの腕が胸の前で振られると同時に魔法が発動する。 目には見えないが風の流れが真横になり、その風が正面斜め下に飛んだ。 数を増した異形の心臓は全部で9個ある。 その心臓を風の空間内に閉じ込め、アルフィスはその全てを圧縮して潰す。 が、さらに心臓は数を増し、次々に出現して行った。 出現に合わせてアルフィスの無の魔法が放たれる。 透明な無の魔法が心臓をまったくなかったモノへと変化させた。 生ぬるい異様な風が流れ出す。 凄まじい悪臭が辺りを包み、思わず鼻を押さえた。 全体的に湿度が上がり、具合が悪くなりそうな程にじめじめとして来た。
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