壱音先輩と水族館。

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「…朔夜、此方ですよ?」 ……喫茶店に入ってきた私にふんわり笑いかけて、先輩が手招きした。 …椅子に鞄を下ろして、向かい合わせに座る。 「…先輩、いつから?」 「…30分ほど前からですかね? …おかげで喫茶室を探して、心細そうにウロウロする貴女をガラス越しに拝見し、堪能出来ましたけど。」 のわぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー。 うわ。めっさ、恥ずかしい。 …見られてた。 「よ、呼んで下さいよ。見てないで。」 「……いえ、でも…。 …なかなか、可愛らしかったので。私の為に一生懸命なんだと分かると、嬉しくて。…つい。」 先輩はそう言って、悪気なく綺麗に笑った。 ………あぁ。この人、ドSだ。 つい。って、なんだー。  
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