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…その可能性を考えてなかったー。
「…あー。なんか、二人がごめんなさい。」
「……いえ、私の統率力の問題ですし。会長が明日、紀藤が3日後退院みたいですしね。それまでの我慢です。」
……会長明日退院なのか。
ふーん。
「……知らなかったのですね。」
「や、えと。アベルのは知ってたよ。」
アベルとはマメに連絡を取り合っていた。
1日、5~6回はデコメいっぱいのメールもくれる。
…ものすごく、チャラい感じの内容の。
病室、ケータイOKなのかな?
「……彼は貴女と連絡を取るのに、何の躊躇も無さそうですね。私と違って。」
……そう言って、先輩はため息をついた。
「………躊躇、してたんですか?」
「…ふふっ。貴女にメールを送るのを何回もためらいました。迷惑にならないかと怖くて。…時間帯も考えて、文面も読んで何度も確認しました。」
「え。」
…意外だ。
何でもソツなくこなせそうな感じがするのに。
私にメールするかどうかを悩む先輩を想像して、私はクスクスと笑った。
………その時、顔に影が差して二人で其方を向くと…
ウェイトレスさんが笑顔で立っていた。
「お待たせいたしました。抹茶パフェとバナナパフェです。」
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