前だけを見てる

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私を腕の中に閉じ込めると またまた意地悪な哲平さんが出現 「帰って来ちゃうかな? でも部屋は別々だし もっかいやれるかな?」 「もっかい…って…」 「さっきは正直 じっくり味わえなかったし 今度はじっくり味わいたいな」 そんな素敵な笑顔で そんなやらしい事を言わないでよ いまだに身動きはとれない私の耳元で 「なぁ、薫」 うわぁっ!そんなセクシーな声で… そんな時に携帯の着信の音がした ベットの下から聞こえるから 多分、哲平さんのジャケットの中かな 「そのまま待ってて」 また耳元で… 腕を離され自由になった体だけど 素直にその場で待つ私の耳に 携帯で話す哲平さんの声が聞こえた 「そうですか、もうすぐホテル…」 もう帰って来るのかな
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