前だけを見てる

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「だっ、だからって 酔ってるの分かってるのに…」 戸惑う私に覆い被さり 意地悪な笑顔で顔をグイっと近づけられた 「寝込みを襲う訳ないだろ 薫の反応が俺の楽しみなんだから」 「…じゃーなんで…」 だって裸だよ 下着のみであとはなにも… 「自分でどんどん脱いでった なかなか楽しめる光景だったな 薫が自ら脱ぐ事なんて見られないからさ これがまたやらしい脱ぎ方だったんだよな 襲ってないって言ったけど… 少しだけ、理性が崩壊した」 私が! 自ら! ぬっ、脱いだ! あー…嘘でしょ… 「しっかりと起きたよな?」 「うん」 「酔いも冷めたよな?」 「うん」 「じゃー」 顎を持ち上げられて また夢の中に戻ってしまいそうに 意識を奪われるようなキス ああ、私はいつになったら 哲平さんのキスに慣れるんだろう…
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