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これは桐乃を留学先から連れ戻してから直後のことである。
俺はまた、人生相談が再開することもなく、日々の日常は過ぎて行く一方だった。
年度も変わり俺は3年になり何も変わらないと思っていたが、それは浅はかな思考だった。
事件は深夜に起こった。
俺は部屋で寝ていたら、また桐乃に強烈なビンタを喰らった。
京介/な、なんだ!?
桐乃/なんだじゃないわよ。人生相談があるんだけど。
京介/なんだ、また趣味の相談か?
桐乃/そんなんだったらあんたに相談してないっての!
京介/そっか。それで、やっぱり、人間関係か?
桐乃/うん。やっぱり、向こうから逃げるように帰って来たから、学校で良く思ってない生徒がいるし、あやせやかなこは私をかばってくれたりするんだけど、やっぱり耐えられない。陰口とか日常茶飯事だし、話しかけてもシカトされるし、酷い時は陰口じゃなくて直接言われる。
もう、私どうすればいいかわからなくて!
でも逃げたのは事実だし、
そういうと彼女は泣き出した。
京介/そのこと親には伝えたのか?
彼女は首を横に振った。
京介/そうか。なんで今まで黙ってた! 俺はお前の味方だし守ってやるってあの時言っただろ!
桐乃だけで抱え込むなよ。
もっと俺を頼ってくれよ。
桐乃/うん……………
桐乃はそううなづくと、泣きながら俺に抱きついて来た。
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