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「いいだろう、貴様等に私の恐ろしさを思い知らせてやる!!いけ!!」
男は不気味に笑うと、何かに向けて指示を出した。
それを合図にして、男の両側から黒い影のようなものが飛び出してきた。その影たちは四つに分かれるとこちらに飛びかかってきた。
影達は何か鋭利なものを持っていたが、エミエルはそれを軽くいなして手刀を叩き込み床に倒した。
愛も同様にしたのか、床に影が伸びている。その流れるような動作に、唖然としてしまう。
ネイスは鳩尾に拳をたたき込んだあげくに、床に顔をめり込ませていた。
ナナギはもっとひどく、顔を踏みつけながら男の急所と思われるところを、執拗に蹴りつけている。
その光景にはさすがにひいた。しかもやっている張本人は満面の笑顔なのだ。
同じ男のネイスは顔を青ざめて、目をそらしていた。
放った刺客が簡単にやられてしまったことに、驚きを隠せないでいた男だったが、怒りにまかせて奏に向かって何かを投げつけた。
驚いて動けないでいる奏にあたりかけたそのとき、何かが飛び出してきて、それを口に含み咀嚼し始めた。
「な!?魂喰らいだと!?」
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