13人が本棚に入れています
本棚に追加
窓から差し込む眩しい光で、雨宮奏は目を覚ました。そのまま自然な流れで時計に目をやった。短い針は8を長い針は2を指している。つまりは8時10分。
「え、えぇ!?」
奏は叫び声をあげながらベッドを飛び出した。寝起きでおぼつかない手足を必死で動かしながら、パジャマ代わりのスエットを脱ぎ捨てると、きっちりとたたまれていたブラウスを乱暴に羽織った。そのため、少ししわになってしまったがいまは気になどしていられなかった。奏の通う公立高校の制服になんとか、着替えおえるとボサボサの髪のまま部屋を飛び出した。勢いよく階段を駆け下りるとリビングに駆け込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!