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――場所は変わり街の中。
俗にいう都会というところだろうか?
ビルが建ち並び、人が溢れている。
その中を走る2人の青年がいた。
「仁!早く走れ!」
「なんなんだよもう!もう無理」
「バカ!追いつかれるだろ!」
人混みをかき分けて、どこへ向かうのか海斗たちでさえ分かっていない。
海斗たちを追う集団は7人か8人、いやまだいるかもしれない。
黒いスーツに真っ黒なサングラスを掛けた屈強な男たちだ。
海斗たちには追われる理由が全くもってわからない。
「何なんだよあいつら。俺たちが何したっていうんだよ」
「海斗何かしたんでしょ!またゲーセンで負かした相手に嫌味でも言ったんじゃないの?」
「そんなことするわけないだろ!今日はまだ大人しい方だったって」
「前科はあるじゃんか!」
仁が息を切らせながら声を荒らげる。
「うるせー!そんなことより逃げるぞ!」
2人は路地裏のゴミ置き場の中に身を隠した。
ゴミを被ってカモフラージュする。
「めっちゃ臭いんだけど!」
「海斗黙って!」
息を潜め隠れた途端に路地裏のゴミ置き場は黒スーツ集団に囲まれた。
黒スーツは合計9人だったようだ。
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