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扉が開かれるとそこには20代後半とみられる男性が立っていた。
茶色いスーツをビシッと着こなし、いかにもスタイリッシュという言葉が似合いそうな男だ。
「ようこそ!我が栗田コーポレーションへ!」
両手を広げ、舞台の主役のような振る舞いを見せる彼を前に呆気にとられる海斗と仁。
栗田は腕を後ろに組み、足早に2人の共へ向かう。
「君が出島海斗君で、君が田之上仁君だね!」
下から覗き込むように2人をまじまじと見ながら栗田は楽しそうだ。
「おいおっさん!どういう事か説明しろ!」
海斗が声を荒らげる。
「おめでとう!君たちは選ばれたんだ!」
「何にだよ!」
「僕の開発したゲーム!電脳戦隊デジタレンジャーのテストプレイヤーさ!」
何の事か全く理解出来ていない2人の目の前に、何やら仰々しいゴーグルのようなものが音もなく差し出された。
美咲が両手にゴーグルを持ち、2人に差し出したのだ。
「さあ!2人ともこれを付けて変身するんだ!」
栗田は楽しげだ。
2人は呆然とする他なかった。
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