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私にとっては、毎日変わらない、刺激のない平穏な日々が続いた。
他人にとっては退屈な毎日に見えただろう。
だけど、私にとってはこの上ない幸せな日々だった。
その幸せに影が落ち始めたのは、結婚2年目に入った頃だった。
私には、幼稚園から一緒に成長してきた幼なじみがいる。
彼女は私と違って社交的で、なんにでもどん欲に取り組む。
だから、いつも私の遥か前を進んでいた。
母はよく「美奈ちゃんの爪の垢でも煎じて飲ませたい」と言っていた。
私が持っていないものをたくさん持っている美奈。
なのに、彼女はそれだけじゃ満たされない。
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