オレと名前

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「オレ、こう見えて勘がいいってよく言われるから。  それに、オレにはまだまだ分からない事が多い。アルの話もよく聞くと、おかしな点が多いし普通に考えて、アルは隠し事をしてるって誰だって思う。  まあ、確信はオレを選んだ理由を話してくれなかった所だ」 アルからの返事はない。  オレは、アルにもう一度言った。 「この手を取れば、真実を知れる?」 「……ああ。必ず、君は真実を知るよ」 オレはその言葉を聞くと、アルの手を取った。すると、強く握られ、引っ張られた。 「さっ、行くよ」 その顔は、ニコニコと笑っていた。……でも、オレには無理に笑顔を作ってる気がした。  まるで泣くのをこらえている子供の様だと思った。何か言おうと思ったが、言葉が思い付かず代わりにアルの隣に並んだ。  そして、オレはアルに半分引っ張られれ形で、廃墟を後にした。
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