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◇◆◇
「おはよう」
聞き慣れたその声に顔を上げると、銀の髪を小さく揺らしたレヴィが無表情でこちらを見下ろしていた。
「あぁー、おーはよぉ」
いつものように挨拶を返すと、彼女は優しい笑みを向けてきた。
「今日も元気そうね。緊張してないかしら?」
「うん、大丈夫ぅ。レヴィちゃんこそ大丈夫なのぉ?」
「機械に緊張なんてあるはずないわよ」
「えへへー、そうだったねぇ」
「今日は楽しみましょ、×××××」
「うんっ!」
レヴィはそのまま視界の外へ消えていき、間もなく席に座る気配が椅子を引いた音で伝わってきた。
“レヴィちゃん今日も可愛いなぁ”
とか、そんなことを思いながら、彼女の意識ははまどろみに落ちかけてふわふわと漂う。
机に上半身を倒す形で寝そべっていた彼女は、ふと、背中に柔らかい感触が乗ったのを感じた。
「おはようございます、×××××」
慌てた彼女は体を起こすと、今度は美しい金色の光が視界に飛び込んできた。
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