手伝い

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家に入った瞬間の頭痛。 一瞬のめまい。 数秒続いた吐き気。 それを、ほとんど気合で持ちこたえ、ニコニコと、笑顔を保つ。テンションを無駄に高くし、 気丈に振舞う。 これに、気付く人は、居なかった。 1時間くらいだろうか。真面目に手伝ったのは。10分?30分?ぐらいに、翔真は、キツかったのだろう。家に帰ってしまった。 翔真が帰ってから、少し手伝った。でも、 俺みたいな、小5の子供にやらせる事なんて、 だいたい、簡単な荷物運びくらいであり、 やることが、無くなってしまった。 俺は、ふらふらと、ある場所を避けながら、1階を歩いている、母さんを見つけた。 「上行かない?」 上は、駄目だ。俺はそう知りながら、誘った。
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