第三章 新入生歓迎会(前編)

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狼「……それは褒め言葉と受け取るものなのでしょうか」 彼「あぁ♪」 ……ごめんなさい。無理です。 健「あぁぁ!!」 狼「っっっ!!」 物静かな委員長が急に叫んで俺は思いっきりビクッとした。 別にビビりじゃないぞ! 由「ちょっ、どうしたの健!(せっかくの爽やか×転校生だったのに!!)」 健「もう教室に行かないと先生が来ちゃいます!」 全「「「えぇぇぇ!!」」」 それから俺達はダッシュして教室に向かった。 ちなみに一番遅かったのは委員長でした。ギリギリ優弥君の方が速かった(でも、二人とも息切れが半端ないwww) 午後の授業に鈴君が居て先生たちはかなり驚いていた。 そのたびに鈴君が不機嫌になっていくのが分った。 …そしてあっという間に放課後。 由「どうだった、久々の授業は?」 鈴「だりぃ」 狼「他に言う事ないんですか…」 鈴「暇」 狼「はぁ~」 久々の授業は鈴君にとってつまらないものになったようだ。 皇「おい、狼」 狼「?はい」 知らない間に兄貴が後ろに立っていて鈴君の方から兄貴の方に目を移した。 狼「何ですか?」 皇「ちょっと話があるからついて来い」 狼「?分りました」 何かやらかしたっけ?もしかして朝のやつがばれたか? 俺は鈴君達に少し声をかけて兄貴について行った。 着いた場所は数学準備室だった。兄貴が中に入り俺も続いて中に入ってドアを閉めた。 皇「なぁ、狼」 ドアを閉めた瞬間黙っていた兄貴が声をかけてきた。その声はいつもの優しさのある声ではなく、低くそして…震えていた。 狼「はい…!」 俺が返事をすると、今まで背を向けていた兄貴が振り向いていきなり俺の腕を引っ張った。 俺はいきなりのことに反応できず、そのまま倒れるように兄貴の腕の中におさめられた。 狼「ちょっ、兄s」 皇「まだ雨が怖いか」 狼「っ!」 俺の言葉に重ねて言ってきた言葉に俺は固まった。 狼「なん、でですか」 うまく言葉が出ない中俺は精一杯の力で言った。それでも俺の声は小さく力無い声だった。 皇「息吹が一時間目終わって俺が職員室に向かってるときに話しかけてきた」 鈴君がなんで……まさかっ! 皇「…狼。お前朝から過呼吸症候群になったんだな」
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