1.朝の挨拶

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俺を蹴飛ばしたのは、 アンナの飼い主、島津(しまづ)さんだ。 隣の家に住んでいる、俺より1つ年上の、大学生だ。 敬語使う生真面目さわやかボーイかと思いきや、結構口が悪い。 いきなりキレる。 そして、アンナのフルネームは島津 アンナだ。 いつか彼女が磯上 アンナになる日を夢見ているけれど 逆でもいいかもしれない。 「島津 広人ってどう思う?」 「俺の嫁にでもなる気なの?」 「アンナになら俺、婿入りしてもいいよ!」 「アンナとだけ会話してんじゃねえよ! せめて挨拶ぐらい返せよ!」 ……また、蹴られた。 こんな日常が、俺と彼女と彼の毎日です。
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