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──うっ、寒っ。
効きすぎのエアコンで
身震いするほどの寒さの中
「・・・・・で、私の合図で
皆さま着席して下さい」
耳障りのイイ声でやたらと流暢に話す
おばさんが
(といっても、40前半ぐらい?)
目の前の椅子を手のひらで案内する。
壇上では
沢山の白い花に囲まれ
少し若いママが
幸せそうに微笑んでいた。
その写真をジッと見つめる私
小島 礼花(こじま れいか)に
司会を担当する
セレモニーホールの従業員が
「大丈夫ですか?」
気の毒そうに
声をかけてくる。
──大丈夫な訳・・・ナイ。
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