秘密

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「圭太・・・居てくれたんだ。 もうお通夜、終わっちゃった?」 尋ねようとした私の唇は 圭太の大きな手のひらで塞がれた。 《シィーッ》 幼稚園の頃 物陰に隠れ大人の話を盗み聞きする時に、よく2人でやってたのと同じように人差し指を自分の口元にあてた圭太が 目配せで隣の部屋を合図する。 ──うん。分かった。 無言で頷くと 薄く笑いを浮かべた圭太は ふすまの閉められた隣の部屋に 視線を移した。
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