とりあえず、悪い男には要注意

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「はは……」 こんな時、素敵な彼氏がいたなら 連絡のとれない彼女の異変に気づいて、アチコチ探してくれるのかな。 そんな事を考えたら、何だか無性に悲しくなった。 気がつくと目の前が涙で滲んできて、私は道端にも関わらずしゃがみこんで顔を伏せた。 その時だった。 突然、背中に衝撃がきた。かなりの衝撃。 しゃがみこんでいた私はその衝撃に耐えきれずに、手をついて地面に倒れ込む。 「何こんなトコで転がってんの。邪魔なんだけど」 「じゃ、邪魔って……!そっちがぶつかってきたんで――」 言いかけて、止まる。 そこにいたのは、あの伊ヶ谷先輩だったのだ。 伊ヶ谷先輩の顔を見た瞬間、あの時の光景がフラッシュバックする。 "お前ら死にたいの?" 私は恐怖のあまり、目を見開いて固まった。 .
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