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「とにかく」
弄っていたケータイをパチンと閉じると、リサは綺麗な顔を私に向けた。
「アンタは、せめてしっかり見極めてからコクりなさい。こんだけ失敗したら、流石にちょっとは懲りたでしょ?」
「は、はい、……女王さま」
「誰が女王さまよ、ダ・レ・が!」
とか言いながらも、お弁当の包みをビシッと鞭を張るように両手で構えてくれるリサのノリの良さが、私は大好きだ。
リサの言う通り、次はちゃんと恋愛できる人を見つけよう。
好きになったって、すぐには告ったりしないで、我慢しよう。
私は、リサの忠告をしっかりと胸に刻み込んで、心に決めた。
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