《homesickness》

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《homesickness》

昨日を覗こうとする過去の思いを遮る 眩しい異国の光 optimismの華に酔い 心底のhomesickness呼び起こす 夢に浸って奮起するおとぎ話に過ぎないと嘲り毒を吐く 満ちたりた人生を覗いて追い求めただけだ 銀髪の髭を 撫で下ろし 永遠の少年のように僅かに微笑んだ 遠き昔 「お前には心が無い」と 叱責されながら 涙された 霞む異国の宵待ち 墓標に刻み付けて 置いてくれ 人生の熟睡に 近づいて来たのか 軽い homesickness 生まれて初めて 感じたよ 静かに過去を テーブルの上に 置いた 不変的な愛を保つ 葛藤の心理のバランスを 静かに見据えた 今 遠き思いを満たす 陽当たりのよい部屋の匂いを 鼻にした 感情というリアルなものに触れたくはなかった
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