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ゼウス「……不思議なことにね、預けた魂が2つにわかれちゃったんだ」
苦笑いで言うゼウスに首を傾げる。
ハデス「……お前ら、思考が読まれてたの気づいてたよなァ?」
……。
リメ「「そうだった」」
思考が読まれるの忘れてた。
いや、でも読まれてることに確信はなかった訳だし。
俺たちは悪くない。
ハデス「……まぁいいけどな。そんで俺たちの子供ってのがお前等だ」
……。
しばらくの沈黙。
メイト「りひとねむいね」
リヒト「ねむいね」
現実逃避をしてみる。
ハデス「事実だゼ?現にお前ら両親と容姿が違いすぎたろ?」
ピクリと反応する。
確かにそうだった。よく親戚にそのことでイヤミを言われたしな。
両親は親戚にどんな事を言われても“俺たちの子供だ”“可愛い我が子です”って言って俺たちを可愛がってくれた。
でも……まあ。親父は5歳の頃母親は6歳の頃に死んだけどな。
それも2人ともハーレム野郎を庇って……だったな。
ふっと笑う。俺の家族は皆ハーレム野郎関連で死んだのか。
ゼウス「その……こと、なんだけどね」
遠慮がちに言うゼウスは”君たちには辛いかもしれない“なんて、話す前から俺たちの心配をしている。
信じざるを得ない気がする。
いや、俺たちがこいつらの子供なのはどう見たってわかる。
髪の色、目の色、顔立ちが似てるし。何よりここに来たのはきっと、初めてじゃない。懐かしすぎる。
それにこんなに心配してくれる人が嘘を言ってるようには思えない。
ハデス「クックッやァーと信じたかァ」
そう言うハデスと嬉しそうに笑うゼウス。
ハデス「俺のことは気軽にお父さんでいいぜェ?」
全然気軽じゃないし。
ゼウス「僕のことはパパでいいよ?」
こっちもこっちで難易度が高いし。
でも何故かそう呼ぶことに抵抗を感じないから……そう呼んでやろう。
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