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以前の俺たちならここで質問をするだろうが、だてに100年ここで暮らした訳じゃない。
実践式戦闘の仕方や世界のあらゆる事柄を勉強した。
始まりの神なら時間操作なんてお手のもの。
今ではパパたちと知識の数は殆ど変わらない。
戦闘はまだ適わないが3分の1の確率で勝てるから、直に追い越してやる。
ゼウス「君たちが行くのは異世界クルーム。……異世界クルームを頼んだよ?」
ハデス「がんばれよォ」
スッと水平に伸ばされたパパたちの手。
神力が渦巻くのを感じたと同時に現れる白銀の扉。
ゼウス「人目に付かないところに出るよう設定してあるから安心してね?」
リメ「「いってきます」」
ハデス「たまには帰ってこいよォ」
開かれた扉。中は白く何も見えない。
足を踏み出し、白い空間に少し不安を感じて後ろを振り返ると、満面の笑みで手を振る親2人。
あの2人が笑顔なら、なにも危ないことはない。
俺たちも笑みを返して閉まりゆく扉に手を振った。
……僅かな扉の隙間から少し不安そうなパパたちの顔が見えた気がした。
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