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キラキラ……。
天まで届きそうなほどの木々の隙間から差し込む光。
木々で覆われたこの場所はその光のせいか暗さは全く感じない。
不自然なくらい音のない世界にどうしようもない虚無感を感じる。
リヒト「誰か、いないのか?」
この世界は地球の次に創られた世界だから生き物は全てパパたちが創ったらしい。
だからここの生き物が従うのはパパたちで、その子供である俺たちにも悪いようにはしないらしい。
信用は自分で勝ち取れだってさ。
一番手っ取り早いのは世界樹に認められることで……
今、目の前に“居る”のが世界樹で……
……。
うん。
……初っぱなからラスボスに遭った気分だ。
なにはともあれ、気を引き締めないと。
にょきにょきと延びてきた枝が、存在を確認するかのように絡みついてきた。
樹『お主等があの方たちの子かの?』
地響きが起こりそうなほど低く威厳のある声が頭の中に響く。
念話か……。
パパたちのとは少し違う魔力の動きで念話だと気づくのに時間がかかった。
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