彼の足跡

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情報を処理するなかで分かったのは、 今回のことはハーレム野郎を気に入ったクソビッチの仕業だということ。 そのせいで彼らや俺に被害がきて、 彼らは死、俺は巻き込まれて死。 勇者召喚に巻き込まれた俺はクソビッチが”いらないもの“として秘密裏に処理しようとしたところを、彼らに似たこの神2人が助けてくれたそうだ。 あと俺にクソビッチを殺して欲しいらしく神殺しの狼フェンリルとして転生しろとのこと。 ユウマ「……んで」 俯いて呟く。 ハデス「あ?なんだって?」 ユウマ「なんで、どうして!?俺を彼らの居ない世界に送り出すつもりか!?彼らの、いない、世界に!?」 取り乱したように詰め寄ると神たちは少し驚いたようだった。 ゼウス「ちょ落ち着いて!」 彼らの居ない世界だ? そんなこと考えられない! ハーレム野郎のせいで影のように暮らしていた彼らだけど、ハーレム野郎と一緒にいるよりずっと心が癒された! そんな彼らの居ない世界に行けって? ユウマ「どうして?なんで?彼らがいないのに?いやだ、理人が?明人が?いない?りぃがめぃがいないのに?いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ」 頭を抱えて泣き叫ぶ。 彼らがりぃがめぃがいないなんてイヤだ。 もう二度と会えないなら一緒に眠りたかったのに! ハデス「落ち着けっつてんだろ!“眠れ”!」 ハデスが眠れと言った瞬間急激な眠気に襲われる。 眠りたくない。 眠ると彼らのことを忘れてしまいそうで怖い。 ユウマ「ぃ……や、だ……りぃ……めぃ……あぃ、た……ぃ」 彼らに会いたい。 そこで俺の意識は途切れた。
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